オペラ Brundibar 、そしてチェコ。

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みなさま、こんにちは。
5月半ば、いつもなら青空のきれいな季節のウィーンですが…
なんとダウンコートを着ても寒いくらいに冷え込んでいます。
来週は20度越えらしく、体がついていきません…。うぅ。

さて、4月末から5月にかけて、とても貴重な経験をしました。
前回の記事でも少し触れたのですが、子どものための
オペラ "Brundibar"に関わらせていただきました。
オケの中でピアノを弾くのは初めて!
歌い手さんとオケと演出家とスタッフさんと…
皆で作り上げる現場というものにとても刺激を受けました。

オペラが上演されたのは、オーストリア国会議事堂。

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この様子はオーストリア国営放送で生中継されました。

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この日のタイトルは「反人種差別主義の記念日」。


実は、このオペラには悲しい、二度と繰り返してはならない
歴史が描かれています。

ブルンディバールの作曲はチェコの作曲家ハンス・クラーザ。
絵本にもなっている話で、日本語訳もあります。

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彼は第二次世界大戦中、ユダヤ人ということでテレジン収容所に
送られ、非業の死を遂げました。
このオペラは収容所内の子どもによって55回も上演され、絶望的な
日々の中、オペラを演じることで生きる力に代えていたのです。
登場人物にはヒトラーを比喩した大人が描かれ、明るい音楽の裏に
隠されたメッセージが、より心に刺さります。

ヨーロッパにいると、ここで起きた歴史の数々をまさに肌で感じます。

これまた実は、タイムリーに先日プラハの友人の演奏会の賛助出演
のため、チェコに行く機会がありました。
素敵な演奏会とチェコの温かい人たちのおもてなしを受け、心温まる
時間でした!友人アンディは、モラヴィア地方の出身で、この地方の
特色である、情に厚い性格。家族も友人も皆同じで、チェコ人が
もっともっと好きになりました。
写真は頂いたら、アップしたいと思っています。

…そして、翌日に「今行くべき」と感じて、プラハから1時間の
テレジン収容所に行ってきました。
バスを降りて、びっくりするほど人気のなく、お天気も相俟って
薄暗い町に、言葉がありませんでした。
ガイドさんがブルンディバールの話もしてくださり、
実際にここで演奏されたのだと思うと、曲の重みを感じざるを
得ませんでした。

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収容所の様子。

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六芒星と、犠牲者の墓碑。

強行日程でしたが、やはり行って実際に見ることが出来
良かったと思っています。
ヨーロッパにいるうちに、もっと歴史を学ばなければと感じました。

さて、これから6月の夏学期終了まで、少し集中して勉強する
期間となりそうです。
今しか出来ないことを、精一杯取り組みたいと思っています。


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